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地中熱ヒートポンプの消費電力は、一律に明確に決められません。なぜなら、年間のトータルコストに多大な影響を与える要素がいくつもあるからです。
地中熱ヒートポンプの標準的な電力消費量
なかでも建物の断熱性は、年間の電力需要に大きく関わってきます。
- 地中熱ヒートポンプの消費電力は、他のパラメータで絞り込まないと明確な値を出すことはできません。ここでは、建物の断熱性が非常に重要な役割を担っています
- いくつかの要素に左右されるからです。もちろん、暖房する面積や部屋数なども関係してきます。また、地中熱利用ヒートポンプには機種があり、暖房能力が異なる。
- もう一つの要素は、地熱の種類です。繰り返しになりますが、地中への浸透の仕方はさまざまです。プローブボアホールによって地中深くから熱を取り込む方法は、地表近くで熱を集めるよりも効率的だが、開発コストも高くなる
- 年間業績係数も一役買っています。これは、ヒートポンプによって1キロワットの電気から平均何キロワットの熱を得られるかを示しています。
- 平均的な住宅での計算例で、年間消費量を把握することができます。居住スペースが100m²とすると、暖房出力12kWのヒートポンプが選択できます。
- 地中熱利用ヒートポンプの年間平均成績係数は3.4で、1キロワットの電気から3.4キロワットの熱を得ることができることを意味します。対応する平均電気出力を計算するには、熱出力12キロワットを年間性能係数3.4で割る必要がある。これにより、平均電気出力は3.53kWとなります。
- 次は年間暖房時間です。これも家庭によって大きく異なる場合があります。平均的な値として、ここでは2,000時間を想定しています。その結果、3.53kWに2,000時間をかけると、7,059kWhのエネルギーが得られます
- 嬉しいことに、今はヒートポンプ専用の電気料金プランがあり、1キロワット時あたりの料金が安くなるのだそうです。必要なのは独立した電力メーターだけです。
- 昨年、ヒートポンプの電気料金は、従来の料金より約8セント安かったです。現在の電気料金(2022年1月時点)を約36セント/kWhと仮定すると、特別料金表は約28セント/kWhとなる。ここで年間コストを計算すると、7,059kWhで1,976.52ユーロとなります。